カレーになりたい 181213

カレーの全容を解明したい。
ことあるごとにそう言うのだけれど、いつも、やるせなさがつきまとうのは、明らかに伝わっていない感じがするからだ。たいていは話している途中にむなしくなってくる。話さなきゃいいのかもしれないけれど、できるだけ自分のことを正しく理解してもらいたい。
共感できないから伝わらないんだろう。
カレーの全容を解明することがどれだけワクワクする楽しいことなのかを僕が表現できれば、「わかるー」とか「そりゃぁ、そのために生きるよね」ってことになるはずだ。でも、とっても難しいことだ。
来年のチャローインディアで、後半にネパールへ行くのだけれど、大阪「ダルバート食堂」の遼くんが、僕がカトマンズにいる時期に合わせて現地で合流できる予定を組んでくれた。彼の知っているネパール人の家にお邪魔して、アチャールの作り方を教えてもらえそうだ。
アチャールをテーマに訪れるインド・ネパールだが、手掛かりが少なく、悩んでいた。そんなときに、この話が出て、僕がどれだけ興奮したか。それこそ「このために生きているんだよな」と思ったわけである。知りたいことがあって、旅をする。その分野で信用している仲間が一緒に面白がってくれる。
今年のスリランカもそうだった。チェティナード料理という難解なテーマを設定して訪れたスリランカで、神戸「カラピンチャ」の濱田くんが、僕以上に興味を持ってチェティナード料理について調べてくれた。
そうか、伝えようとするからダメなのかもしれない。
「カレーの全容を解明したい。それこそが、他のすべてを諦めてでも僕が手にしたいことです」
そんな話を誰かが理解してくれるはずがない。伝えようとはせず、せっせと黙々とやればいいのだと思った。大阪に行かなきゃな、「ダルバート食堂」に。

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