企画会議をした。
盛り上がった。
その方向で行こうと決まった。
数日が経った。
まだ、僕の中では企画の中身について考えている。
なんか、ちょっと違うかも、と思ったからだ。
四川に行った。
街中を歩いた。
麻婆豆腐を食べた。
おいしかった。
それでも、僕の中では企画の中身について考えている。
なんか、ちょっと……。
担当者にメールした。
「やっぱりあの企画、考え直したい」
担当者は、「そうは言っても社内でもGOが出たし、
取材対象者へ打診も始めたし、続行させてほしい」と言う。
いったんは、納得しようとした。
帰国した。
東京での日常生活が始まった。
それなのに、僕の中では企画の中身について考えている。
なんか……。
あきらめずにまたメールをした。
今度は代案もつけて。
こっちの企画のほうがいいと思います。
読み物として面白くなりそうだし、継続性も高い。
何よりも僕がそのテーマのほうがテンションが上がる。
担当者とやり取りを何度もした。
結果、僕の新しい提案のほうにスイッチすることになった。
そして、僕は、その連載の初回の取材先として、
来月、ラオスに行くことになりそうだ。
なんか違うと思ったものはやはり違うのだし、
その後に色々と考え直して、企画をたてなおして、
そんな風に生まれたものは、うまくいく確率が高まっていると思う。
忙しく追われるようなスケジュールで過ごしていたら、
きっと、あの企画は、そのまま進めることになっただろう。
それはそれで悪くなかったと思う。
でも、よりよくなった。
こういうことは余裕がないとできないことだ。
ひとつひとつの取組みについて、精度を上げていく。
それをこれからも心がけたいと思う。