カレーになりたい 181119

上海最終日。
振り返ってみると成都も上海も順調に目的を果たし、いい旅になった。目的の明確な旅はいい。かなり時間があったから、どこかの喫茶店に入るか、ホテルのロビーで仕事でもしようかと思ったのだけれど、駅からホテルまでの道の途中にある麺屋が昨日も今日も大行列になっているのが気になった。ふと、「並んでみるかな」と思ったのだ。
旅に出ると東京ではしないことをしたくなる。僕は店の列には並ばない、と決めている。それがたとえ1人2人であってもだ。すっと入りたいときに入れない店なら行かないほうがいい。(と僕はそう思っている)
それなのに、「列に並んでみようかな」と思ったのである。魔が差したとでもいうのかな。とにかく並んだ。30分くらいかな、と予想しながら30人以上いる列の最後尾に並ぶ。将棋の本を手にしているから、別に時間がかかることは苦にならない。ぴったり予想通りの30分後に席に着いた。注文して3分で料理が運ばれ、5分で食べて店を出た。
それなりにおいしかったのだけれど、やっぱり並ぶほどのことじゃないよな、と思った。並んでいる時間が苦にならないのだが、説明しがたい惨めな気持ちを抱えることになった。せめて誰かと一緒なら、この惨めな気持ちはわかないのだろうけれど。これが嫌だから僕は並ばないことにしてるんだよな、と再認識。サラリーマン時代に嫌いなカラオケを付き合いで歌わされているときと全く同じような惨めな気持ちを味わった。
これからしばらくの間、成都で手にしたエッセンスを応用してカレーを作るのが楽しみだ。いろいろとやってみたいことができた。整理して考えて新しく提案したいこともできた。これがうまくいったら、カレーの世界に新しい概念を生むことができるかもしれない。そのためには、シッカリ整理して試作して、うまくまとめなきゃいけないな、と思う。
 

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