カレーになりたい 181110

札幌での料理教室が終わった。
毎年読んでもらって10年。申し込みは一瞬で埋まるという。本当にありがたいことだ。料理教室にしてもトークイベントにしても出張料理イベントにしても学校の授業にしても、スタートする前と終わった後、僕はたいてい机に突っ伏してじっとしている。すると、たいてい、「大丈夫ですか? 疲れてますよね?」と心配してもらう。
大丈夫だし、疲れてはいるけれど、厳密に言うとちょっと違う。
スタート前に突っ伏しているのは、直前の体力を温存するため。全力で90分なり120分、180分を走り切るためにじっとしている。じっとしながら、「今日はどんなカレーを作ろうか」とか「どんな話をしようか」とか、頭の中でグルグル考えている。実際、体は元気いっぱいである。
終わった後に突っ伏すのは、全力でやり切って本当にぐったりしているから。でも、たいていはそれで終わらず、その後に打ち上げがあったりするから、そのための体力をまた温存しているのだ。頭の中はあまりカレーのことは考えていないような気がする。独りになるまではずっと元気でニコニコとしていればいいのだけれど、すべては本番のため、と考えれば、まあ、裏側でスタッフなどといるときは、好きなようにしていたい。結果、心配されてしまうが、本当は心配ないのだ。ちょっと悪いなと思う。
打ち上げには札幌の顔なじみのスープカレー店のシェフたちが集まってくれて楽しく飲んだ。12時過ぎにホテルに戻ったら、本当にぐったりなので、そのまま寝る。変な夢を見た。来年のチャローインディアでの行先について、スパイス番長メンバーと僕がもめている。旅の途中に行先変更をして遊びたいメンバーと、テーマであるアチャールをとことん追求したい僕との間で2か所の候補地が上がっている。
スパイス番長以外に同行するメンバーも全員、遊びたいほうについていくという。それはそうだろう。そのほうが僕もいいと思う。だから、僕は、途中から一人旅をして、アチャール追求ルートを行くことに決めた。みんなとは別行動になるけれど、仕方がない。……というところで目が覚めた。やっぱり疲れてるのかな。
メンバーに旅先の詳細を打合せしようと伝えてホテルを出た。

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