カレーになりたい 180916

僕はイルワンさんに片言の英語で話しかける。
イルワンさんは仙人君に流暢なインドネシア語で話しかける。
仙人君は僕に流暢な日本語で話しかける。
イルワンさんは僕に英語で話しかける。
僕は仙人君に日本語で話しかける。
仙人君はイルワンさんにインドネシア語で話しかける。
3種類の言語が錯綜して3人の会話は進む。
でも、本当は、たったひとつの共通言語で僕らは話している。
スパイスという言語だ。
あれがこうでさ、これがそうなるとさ、それはどうなるの? 
みたいなことが交わされる。
ナツメグを通じて、メースを通じて、シナモンを通じて。
この“特殊な共通言語”について知識や理解のない人とは、
どんなに日本語や英語やインドネシア語が通じても分かり合えはしない。
なんと不思議なことだろうか。

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