カレーになりたい 180314

いつかって、いつだよ!?
と僕は僕に突っ込みを入れたのである。
カレーの学校8期生の5限目の授業が終わった。「幻のインドカレーを追え」と題して、先月探求の旅に出た南インド・チェティナード料理について90分間、話をした。
チェティナード料理に影響を色濃く与えたといわれるマレーシアとスリランカへの旅を含めて何をどう探ったのかについて話した。そして、何かしらの結論を出すために、僕がこれから行くべき国として、ミャンマーがあるという話もした。
そのときに、スライドに僕はこんな言葉を投影したのだ。
いつか、ミャンマーへ。
授業は無事終わり(予定を30分もオーバーしたけれど)、ゼミの時間も終わり、その後の飲み会で深夜2時過ぎまで飲んで、帰宅した。
一夜明けてふとした時に昨日のスライドが脳裏によみがえってくる。
いつか、ミャンマーへ。
いつか、ミャンマーへ!?
なんだ、それ。
そう思ったのだ。急に昨日の自分を冷ややかに見る今日の自分がいることに気がついた。いつか、はきっと来ない。いつか、と言っているうちは。「いつか会いましょうね」と言葉を交わした人とはきっとずっと会えない。「いつか実現させたいね」と約束したものは、おそらくいつまでたっても実現しない。
いつかはないのだ。
じゃあ、僕はミャンマーに行くことはないのだろうか。ミャンマーに行かずして、僕は「チェティナード料理ってのはさ……」とかおさむい言葉を発したりするのだろうか。
なんだ、それ。
昼の打ち合わせが終わり、「ブレイクス」のカウンターで一人ランチをして、その足で旅行会社へ向かった。1時間ほどのやり取りをして、僕は、10日後にミャンマーへ発つ飛行機のチケットを手配したのである。
いつか、はやってこない。
僕は、ミャンマーへ行く。
弾丸だけれどね。
 

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