カレーになりたい 171123

TBSラジオのチキさんの番組に出演してきた。
「幻の黒船カレーを追え」について袋とじというコーナーで2週に渡って話をする。彼の番組は何度も出させてもらっているし、カレーのルーツを探ってイギリスに渡る話もその都度、経過報告をしてきたから、「ついに書籍化されたんですね」的な話の展開。
ずっと前からオファーはあったのだけれど、都合がつけられず、ずるずるとこのタイミングになってしまった。要するに夏に出た本の話を秋の終わりにすることになったのは僕のスケジュールの問題だ。にもかかわらず、もう、あの本について語ることには飽きてしまっている自分がいる。
番組上の会話はとっても弾んだし、相変わらず楽しくて、「やっぱりラジオって好きだなぁ~」と思ったりしたのだけれど、この飽きっぽさは昔からなんともならないな。
黒船カレーを追っていたのは過去の自分であって、今の自分は別のものを追っている。読者はそこにいるのに僕はそこにいないのだ。何かしらの表現をし続けていく限り、このギャップとはずっと付き合っていかなければならない。ある編集者が「書籍は読者が出会ったときが新刊」と言った。すごく納得する言葉だった。
だから僕は常に自分の過去を否定してはいけないのだろう。自分の過去に飽きることも控えたほうがいいのかな。自分の現在に飽きたら終わりだ。現在に興奮して将来に期待している以上、過去は振り返らないでいたい。
ラジオでも本番前に作家さんに相談して、黒船を追った経緯についてはもちろん話すけれど、後半にいまの僕が黒船キッカケで最も興味を抱いていることについて話をさせてもらった。結果、本番中にブレストのようになって、あれもいいんじゃないか、これもあるんじゃないかと盛上った。最終的にはプロデューサーが「今度、特番できるように考えますね」と(笑)。
やっぱり未来の話は心地よい。

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