カレーになりたい 170911

高知県には今まで一度も行ったことがない。
でも、来年、行くことになりそうだ。キッカケは、今年のLOVE INDIAイベント。あるお客さんに声をかけられた。なんでも、僕の自費出版している「チャローインディア~印度即興料理旅行~」を熱心に読み込んでくれているそうで、「今年は出ないんですか?」と。「そうなんですよ、今年、時間が作れなくて、インドに行ってないんです」と答えると、軽く説教された(笑)。彼女が、そして周囲の仲間がどれだけ「チャローインディア」を楽しみにしているかについて熱っぽく語ってくれたのである。
正直なことを言うと、チャローインディアの書籍化は、そろそろやめようかな、と思っていた。インドへの探求の旅は今後もやめるつもりはない。ただ、書籍は、僕がイートミー出版から出している本のタイトルの中で圧倒的に売れていないし、その割に厚みがあるから、在庫しておくにもスペースが足りない。何よりも売れずに残った本の山を見れば見るほど気持ちがへこむ。チャローインディアを書くのは僕の楽しみでもある。だから、旅に出たら文章は書く。だから、出版することだけをやめようかな、と思っていたのだ。
チャローインディアは、最も売れていないかわりに、読者からの熱い感想が最も多い本でもある。深く愛される本ほど売れない、売れない本ほど深く愛される。そこに因果関係があるのかどうかわからないけれど、よくある話だ。
それはそうと、彼女は最近まで高知県で働いていたようで、今は東京に戻ったが、高知在住時代の仲間たちで、今も、僕を高知に呼んでイベントをしたい、と企ててくれているらしく、「インドに行ってください!」、「チャローインディアを書いてください!」と同じくらいのテンションで「高知に来てください!」と言ってくれた。
そして、ついに高知で東南アジア系の料理を提供している著名なカフェ「ワルン」オーナーのさんと東京で会って、具体的にイベントについて話すことになったのだ。神宮前「HENDRIX」に行き、ランチをしながらお話する。ランチタイムの始まりから終わりまでカウンターでしゃべった。来年の3月くらいかなぁ。ついに生まれて初めて僕は高知県に足を踏み入れることになりそうだ。楽しみ。
店を出て外苑前の駅まで歩きながら、ワルンのオーナーと世間話をする。
「長いことをお店をしているといろんなことがあるんですよね」
「そうでしょうね」
「この前なんて、突然、店に100匹くらい、蜂が入ってきたんですよ」
「ええ!?」
「困ったなと思って何か対処しなきゃ、殺虫剤とか買いに行ったほうがいいのかも、と外に出たら、たまたまそこに蜂に詳しい人が信号待ちしてて……」
「え!? そんなに気軽に蜂に詳しい人に出会うもんなんですか?」
「殺虫剤なんか使っちゃダメだ、と。女王蜂がすべてを決めるから、女王蜂に『ここじゃない』と判断されれば自然と去って行くからって」
「で、どうしたんですか?」
「蜂をよけながら営業してたら、夕方くらいにいなくなったんです」
「100匹が去ってった?」
「そう」
「よかったですね」
「そうなんですよ」
「でも、女王蜂が、『ここ、いいわね』って思ってたら、どうしたんですか?」
「どうしたんでしょうねぇ……」
たしかに飲食店をしていたら色んなことがあるとは思うけど、こんなことは滅多にないよな、と思う。こりゃ、高知イベント、楽しくなりそうだ。

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