カレーになりたい 180106

カレーの味を決めるのは、素材なんだと思う。
誰がどのレベルのスキルで作ろうと、いまいちな素材で作るよりもいい素材で作ったほうが“当社比”的な尺度でカレーは必ずおいしくなる。
缶詰のミックスビーンズを大量に入れて豆カレーを作った。想像を超えたおいしさに仕上がった。なぜなのかわからない。スパイスの配合がよかったのだろうか。タイミングか、その他の素材の切り方や火の入れ方か。いずれにしても、おいしいカレーになった。
ひとつだけ言えることは、缶詰のミックスビーンズがこのカレーをおいしくしたわけではないということだ。
だとすれば、“仮に”ミックスビーンズをたとえば、さばいた国産の丸鶏とかにして、その他の材料やプロセスをすべて同じにすれば、想像を超えるおいしさのチキンカレーができることになるだろう。
やるのかな、それ。やりたいようなやりたくないような。“仮に”それでおいしいチキンカレーができたとする。そうすると、さっき出来上がったおいしい豆カレーは、おいしいチキンカレーよりも確実に劣ることになる。一生かなわないことになる。
豆カレーを変身させることができたことの喜びともっとおいしいチキンカレーが作れることの喜びを比較するのは、相当難しい。缶詰でない豆を使えば解決するかといえば、そうとも言えない。缶詰が缶詰の味を越えたことに価値がある。驚きも喜びも、だからこそ、なんじゃないかなぁ。
“仮に”豆カレーを作ろうと思ったけれど、ふと途中で思いとどまって、丸鶏を使ってチキンカレーにしようと途中変更したとする。そうしたら、できあがったカレーを食べて、これほどおいしいと思えるだろうか。
自信はない。
でも、僕は、今日、おいしいカレーのほんのひとつの例を経験してしまった。チキンでリトライするかどうかをしばらく悩みそう。忘れたころにふと思い出して迷いそう。どうしたらいいんだろう。“仮に”判断がつかないからといって、しばらく寝かせておいたとする。久しぶりに、「そうそう、あのカレー、やっぱり丸鶏でやってみるか!」と作ったとして、そのときには、すでに“今の僕のおいしい”が“当時の僕のおいしい”と変わってしまっていたりして、「なんでこんなレシピを大事にしていたんだろうか」なんて思ったりするのかな。
いったい何を信じたらいいんだろうね。仮に仮に仮に……、と、仮に遊びをしながら今日は夕方を過ごしました。とさ。


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