17冊目/知識ゼロからのカレー入門

新しいカレー本を出版するチャンスをもらえるのは、
とてもうれしいことだ。
特に僕は、自分から企画の売り込みを一度もしたことがないから、
うれしさというかありたいなぁという気持ちは一層強くなる。
だから、新しい本には、必ず今までの自分がしたことのない
アウトプットを盛り込むようにしている。
これは僕にとって、自分との戦いだ。
そんな戦いにもしかしたら負けたかも……と振り返って思うのがこの本。
「知識ゼロからの……」という人気シリーズをカレーでやる、
という依頼に対して、「色々できることを形にしますよ」と受けた。
これがいけなかったんだと思う。
できることを形にする、というスタンスに、
自分にとって未知なる要素を入れ込む余地はない。
結局、当時の自分が持っているものを再編集して
アウトプットしただけの本になってしまったなと反省している。
唯一、そんな中でひとつだけ頑張ったことといえば、
玉ねぎの糖度だろうか。
玉ねぎを炒めた時の甘味については多くの人が語ってきたが、
実際に具体的に検証してアウトプットした人はいなかった。
だから、僕は合羽橋に行って糖度計を購入し、
自分でさまざまなパターンで玉ねぎを炒めては糖度を測り、
その結果を本で発表した。
このことが「カレー入門」の中で最も誇れることだと思っている。
   
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カテゴリー: 僕はこんなカレー本を出してきた |

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