15冊目/初心者的 カレーの鉄則

毎年欠かさずカレー本を出しているけれど、
基本的に古い本よりも新しい本のほうが精度が高い。
当たり前のことだ。
だって、10年前の自分よりも、5年前の自分よりも、去年の自分よりも
今の自分のほうが進歩しているわけだから。
去年出したほんより、今年出した本のほうがいい。来年の本はもっとよくなる。
特にレシピ本に関していえば、新しいほどレシピの精度は高まる。
著者である僕側から見れば、そういうことになる。
ところが、本が不思議なのは、読者にとってはそうとも限らないという点だ。
「カレーの鉄則」は「カレーの法則」の第2弾として出版された。
僕からすれば、「カレーの法則」に足りなかったところを
「カレーの鉄則」で加え、改良し、さらにブラッシュアップして作ったつもり。
カレーを美味しくするための鉄則を10以上並べて
それぞれに考え方とレシピを提案した。
ところが、毎年のように増刷するのは「カレーの法則」のほうで、
「カレーの鉄則」についてはあまり気にされていない。
なぜこうなるのか、わからない。わからないから本づくりは面白い。
当時の雑誌「きょうの料理」編集長から、
「カレーの本なのに、すべての料理に通用する内容」と
お褒めの言葉をいただいたのは、いまだに僕の糧になっている。
   
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カテゴリー: 僕はこんなカレー本を出してきた |

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