カレーになりたい 181220

あっという間にルアンプラバーン最終日。
1日のほとんどを泊まれもしない高級リゾートホテル「アマンタカ」のレストランで過ごしたのは、決して僕が高級ホテル好きだから、ではない。充実した取材ができたから、残りの時間は考え事や仕事に充てようと思ったからだ。
久しぶりに「チャローインディア」の執筆が進んだ。本当に年内に目途を立てないと、年が明けたら僕は完全に来年のチャローインディアのテーマで頭がいっぱいになってしまう。今年のテーマ、チェティナードに思いを馳せて原稿を書くチャンスは、残り10日間だ。
とはいえ、こうしてチェティナードのことを書いている間も、メンバーからは、ネパールの宿をどこにしただの、あの街がいい感じだから訪れてみないかだのと情報が贈られてくる。全くいつものことだけれど、正直言って僕は、そんなことはどうでもいいのだ。
来年のテーマはアチャールだから、アチャールを納得がいくまで探求できるかどうかにしか興味はない。みんなが盛り上がっているのはいいことだと思う。その分、僕は安心してアチャールのことだけを考えていられるから。そして、今回のルアンプラバーンのように、一応、自分が納得いくまで目的を遂行できた暁には、ステキな街を訪れてステキな宿にも泊まってみたいと思うから、彼らが色々と情報収集して段取りしてくれていることはすごくありがたいことだな、と思う。
快晴のルアンプラバーン空の下、風通しのよく巨大でラグジュアリーな空間で、ハーブたっぷりのカクテルを何杯か飲みながら、インドのことを書く。不思議なことだけれど、旅先だと筆が進む。それは、環境がいいからということではなくて、東京を離れることでじっくり頭を働かせる時間が作れるからだと思う。
そういえば、さっき、静岡新聞の連載記事の最終回を飾る600文字の原稿も書いた。かかった時間は、10分か15分くらいだったと思う。それだって同じで、最終回はこんなことを書こう、ともう数か月前から考えていたことについて、じっくり頭を働かせて向き合える時間ができたから、サクサク書けただけのことである。
ともかく、旅先はいい。ラグジュアリーな空間はさらにいい。来年もこうして旅をし続けたいと思う。
 

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