30冊目/3スパイス 3ステップで作る もっとおいしい! はじめてのスパイスカレー

はじめてのスパイスカレー、第2弾。
「もっとおいしい!」だなんて、陳腐なキャッチコピーをつけたものだ。
でも、出版社からの要請だから仕方がない。
ただ内容は、自信を持ってお届けできる。
第1弾の3スパイスは、ターメリック、カイエンペッパー、コリアンダー。
第2弾の3スパイスは、ターメリック、カイエンペッパー、クミン。
2冊そろえると、僕がスパイスカレーを作るときに最も重要だと思うスパイスTOP4が把握できる。
本書を作るとき、今までに全くなかった試みをした。
(ま、新しい試みは毎度のことなんだけど……)
それは、想定読者をきわめて具体的に限定したということ。
本を作るときには、たいてい、想定読者を決める。
たとえば、「都会に住む20代の独身女性層」とか「子供のいる全国の主婦層」とか。
そうすることで、本の内容や切り口や、原稿を執筆するスタンス、トーン&マナーが決まる。
僕の本づくりは、それ次第で表現が変わる。
ただ、実は、この想定読者というもの自体が意外とざっくりしているんじゃないか、と思ったのだ。
もっと限定的な誰かに向けて本を作ってみてもいいのではないか、と。
そこで、僕は、地元の静岡県に住む同級生の女性友達のAさんに決めた。
Aさんはこれまでも僕の本でカレーを作っては、出来上がりの写真や感想を送ってくれていた。
だから、次の1冊は、Aさんのためだけに作ってみようと思ったのだ。
Aさんが手を叩いて喜ぶような1冊。
「こういう本を待ってました!」とAさんに言ってもらえるような1冊。
そうすることで、すごく具体的に本の内容をイメージできた。
結果、本書は、狙い通りにAさんは大喜びしてくれたし、
実は、全国各地にいるAさんのような人々に喜んでもらうことになった。
本づくりにおいて、ひとつの手ごたえをつかむことができた。
以来、僕の本づくりのスタンスは少しだけ成長したように思う。
成長したからいい本が作れるか、というと、そういうわけではないのが難しいところだけれど。
   
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カテゴリー: 僕はこんなカレー本を出してきた |

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