カレーになりたい 170724

半蔵門にラジオの収録に行ってきた。吉田照美さんと秀島史香さんの番組。僕はラジオが好きだから、このお二人は、「いつかお会いしたい人」だった。秀島さんは、現在、レギュラー出演しているNHK Eテレ「趣味どきっ!」のナレーションをしてくださっている方なので、「お世話になってます」とご挨拶。その低くて色気のある声は昔から聴いていたので感激。というか、僕は秀島さんの番組に出たことなかったんだなぁ、と今さら。
2本分を収録したので、たっぷり話したのだけれど、照美さんの話術に感心してしまった。「そこを拾うんだ~」とか、「この発言にはそのリアクションなのか~」とか。意外性に溢れていておそらく、こういう細かいところにこそ、本当に話術のある人はキラリと光るものを見せられるんだなぁ、と。収録とはいえ、ラジオに出演してしゃべっているので会話自体はキャッチボールしているのだけれど、同時進行で僕の頭の中では、照美さんの話し方レッスンを受けているような変な感覚になった。(本番中に受けるなよ、という話だが……)
これまでたくさんのラジオ番組に出てきたけれど、経験上、そして、僕個人の実感として、上手なパーソナリティからは不思議な安心感が得られる。緊張をほぐしてくれるような安心感とは違う。僕はラジオに出て緊張するということは、全くない。飲み屋でしゃべってるくらいの気分で話せるし、リスナーが喜んでくれそうなこと、パーソナリティやスタッフが求めていそうなことを探しながら話しをしようと意識してたりするから、緊張をほぐしてくれてよかったという安心感は必要ない。説明しにくいのだけれど、今日の照美さんのような方の場合は、別のところに安心感がある。
あれは何なのか。おそらく、予定調和が極めて少ない点なんじゃないかと思う。作家さんが書いてくれた台本を無視してラジオで盛り上がることはしょっちゅうある。ワーワーお互いしゃべってタイムオーバーみたいなのも楽しいけれど、それ以上の予定調和。しゃべりながら、「きっとこの人は自分が意図していない方向に会話を膨らませてくれるんだろうなぁ」みたいな期待感。その期待感が僕がラジオで感じる安心感なんじゃないか、と思った。
目の前のこの人は、何にひっかかってくれるのか、どこで大笑いしてくれるのか。そんなことを探りながらしゃべる楽しさ。この人ならそれを受け止めてくれるはずだ、という安心感。そういえば、今週末は、「安住紳一郎の日曜天国」に生出演する。二度目だが、安住さんも似たタイプかも、という記憶がある。
やっぱり、ラジオは、楽しい。

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