カレーになりたい 180203

メイラード兄弟の相方、種子くんと久しぶりに会って話した。
青森の田子でにんにく農家をしている彼とは、
今年のにんにくの収穫期あたりに一緒にイベントをしようか、と話している。
カレーを作るのに、にんにくは必須アイテムと言いたいくらい大事だから、
どんなカレーにしようか、といまから楽しみ。
青森のにんにくだから、青森でイベントをするべきだけど、
種子くんからは、「岩手とかどうですか?」と来る。
理由を聞いてみると、青森でやる可能性もあるけれど、色々と大変そうで。
と歯切れが悪い。
そこから話は別の方向へ進んだ。
要するに、地元のやっかみ的なものがそれなりにあって、彼はまいっているとのことだった。
その点は、僕も同じ経験を何度もしている。
しかも、僕たちメイラード兄弟に共通しているのは、
外野の心ない行動を受け流せない性格だということだった。
周囲の人が「そんなのただのひがみだよ、放っておきなよ」と
アドバイスしてくれたとしても、そうはできない。
頭では理解できている。
でも実際にはいちいち傷つき、へこむ。
流すことができないのだ。
それならば、耳を傾けなければ、目を瞑ればいい。
それもできるだけしている。
それでも、入ってくる。
100人からの賞賛で勇気をもらっても、1人の嘲罵で折れそうになる。
「もう、やめようと思ったこともありました」
種子くんがそういったから僕も勢い余って、同調してしまった。
「僕も同じだよ。去年、カレーの活動を全部やめようと思ったことがある」
すると、彼は、もしかして、あれですか? とズバリあてた。
そうそう、あれのとき……。
僕らは身の丈を自分で知って、ある程度コントロールして活動しなきゃね。
ということになった。
最近、僕は、自分がカレーの活動をする上で、
“大前提としての敗北宣言”ができないかな、と思っている。
誹謗中傷の類やネガティブな発言は、もちろん、ひがみやねたみからも来るけれど、
そもそもが勘違いされているところからのものが多い。
僕の場合、
「水野はカレーのことなら自分がいちばん知っているようなつもりでいる」
みたいな前提があることが問題なんだと思う。
僕は全くそんな気持ちはない。
僕はいつまでも無知なままだし、探求心はあって行動力もそれなりにあるけれど、
正解をつきとめたいと思っていない。
正解は要らない。
ただ、そうやって動くことが楽しく、アウトプットして、
関心を示してくれる誰かとコミュニケーションすることが楽しいだけなのだ。
だから、活動の大前提として、敗北宣言ができたら、とても楽になりそうだ。
 
僕、水野は、カレーが好きであれやこれやと活動していますが、
おいしいカレーを作れるわけでもなく、カレーに詳しいわけでもありません。
これから先もこのことは変わりません。
誰かに戦いを挑まれたら、すべて負けを認めます。
勝てる気がしません。
 
本当にぼくはそう思っている。
すごい人は世の中に山ほどいる。
それは絶対に僕ではない。
僕は、この世の片隅で、ウジウジと自分が好きなことを探求し、
響いてくれるほんの少しの仲間たちと面白さを分かち合っていければいい。
アウトプットすることは好きだから、
本を出したりラジオに出たりすることはあるけれど、
何かを代表しているわけではないから、
興味がなければ、もしくは、意見が違えば放っておいてほしい。
その代わり僕も長年ずっと批判や批評はしないと決めてやってきている。
この手のことは虫のいい話だよな、という自覚もある。
なんだろうな、「敗北宣言」をうまいこと表現できたらいいのにな。
さだまさしの「関白宣言」みたいに歌にして歌ってみようかな。
「いやいや、好きでやってるんでしょ? 自業自得でしょ?」
というような気持ちを一般の人は持つのかもしれない。
でも、そうとも限らないんだよね。
小学校とか中学校の教室で、休み時間に隅っこの方で、
男子2~3人がずーっとケタケタ笑っている。
何かがつぼにはまったみたいで、笑いをこらえようとしてもこらえられない。
周囲にいる人がそれに気が付いたとしても、なぜ笑っているのか、
なにがツボなのか、全く理解できない。
でも、本人たちは、やたらと楽しそうだ。
ま、首を突っ込んだところでどうせしょうもないことで笑ってるんだろうから、
そっとしておくか。
そんな感じかな、そんな感じで僕はどこかの誰かと
カレー活動を楽しんでいきたいと思う。
それがどんなに笑いが止まらないくらい面白いことだったとしても、
「この面白さをできるだけ多くの人に伝えたい!」とは思わない。
たまたま見かけた人、たまたま見かけて面白いと思ってくれた人は
一緒に楽しめたら、と思う。
そういえば、AIR SPICEのサービスについても同じことを考えている。
最近、AIR SPICEの拡販やプロモーションにつながりそうな話を
割とたくさんいただく。
サービスの内容に価値を感じてくれているのは、とても嬉しい。
でも、なるべく失礼のないように、お断りすることにしている。
何かにどーんと取り上げられて、いきなりたくさんの人にAIR SPICEが届く未来は、
あまり僕が望んでいるものではない。
あのサービスも、「どこで見つけてくれたんですか?」と聞きたくなるような
そんな稀有なひとたちを大事にしながら細々とやっていきたい。
それが自分の身の丈にあっている。
とにかく僕は、周囲の印象とは違って、野心や野望がないうえに、
なかなか器の小さな人間なのだ。
こういう話は、同じ境遇にある人としか分かり合えないのかもしれない。
しかも、僕らのように同じようにハートの弱い人間でないと。
傷をなめ合っているようで情けないランチになったけれど、
自分と同じような人間がいると思うだけで少し元気が出る。
メイラード兄弟は、陰でこそこそと活動するグループになりそうだなぁ。
でも、にんにくの収穫は楽しみだなぁ。


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