カレーになりたい 171106

パリ「Dersou」でのAIR SPICE COOKING、楽しかったー。
午前中に集合してインド人街に買い出しに行き、昼ご飯を食べながら作る料理の相談をして、レストランに戻って2時ごろから調理開始。関根くんとロンドンの渡辺くんと、Dersouの片腕、ハリーくんと僕の4人で、19時までかけて楽しくゆっくりスパイス料理。夜はパリ在住の方々や、たまたま同じ時期にパリに来ていた「オルガン」のオーナーシェフ、紺野さん夫妻などとワインを飲みながら食事。あー、贅沢な時間だった。
関根くんから、「ビリヤニとバターチキンとサモサを教えてほしい」おと言われ、作ったのだけれど、彼の好奇心とか向上心とかには頭が下がる。僕は僕でこれらのインド料理をいわゆる現地で作られているスタイルで作ったところで、「そんなのはインド人に習ってよ」って話になるから、僕なりに期待されていることに応えることにした。
僕なりのビリヤニ、バターチキン、サモサに対する解釈を説明し、関根くんも僕も大好きな料理の構造を理解しようとして壊して再構築するみたいなトライアルをしながら、オリジナルの料理に仕上げる作業。世界中を旅して豊富な知見を持つ関根くんからは、「それは北京ダックの手法と同じだね」とか、「シンガポールチキンライスの設計書に照らし合わせると……」みたいな話が次々と出る。
みんなでサモサの生地を伸ばして包んで揚げた。ビールを飲みながら。マトンは1頭買いしているDersouの羊の肩肉を捌いてくれた。豚足でスープを取ったり、玉ねぎの加熱について議論したり。夜に食事に訪れたときに満席のお客さんでガヤガヤと活気に溢れていたDersouのカウンターキッチンで、こんなにゆったり楽しみながら料理ができるとは。あの日の夜とはまるで別の場所にいるようだった。
「お客さんがいないと意外と狭く見えるんですよね、この店」
関根くんがそう言った。僕にはそうは見えなかったけれど、フランス語と英語が飛び交う調理場で次々と来店するお客さんと料理でコミュニケーションしている彼にとっては、営業時間のDersouは広く見えるんだな。格好いいな、と思った。
お互いに受けた刺激が次の場所できっと何かの形で反映されるんだろう。
「今日覚えた料理をDersouで出せそうだね」
関根くんが片腕のハリーくんとそう言葉を交わしていた。AIR SPICEの味がパリの人々に何かしらの形で届くのかと想像するとワクワクする。彼は明後日からドイツへ発つ。僕は明後日、ロンドンへ戻る。それぞれの行き先でまた料理をする。こうやってアクションを起こせるチャンスをもっと積極的に作っていきたい。
ま、ドイツに招かれて調理し、3か月分の給料に値するギャラをひと晩で稼ぐ(!)関根くんと、ロンドンの友人宅でお世話になった人たちを招いてスパイス料理を作る僕では、ステージが違いすぎるんだけどね。


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