カレーになりたい 170714

公私ともに仲良くさせていただいている、料理研究家の有元葉子さんから依頼をいただき、彼女のスタジオで料理教室を開催した。去年に続いて今年は2度目の開催だが、今回は、オープンな料理教室ではなく、有元さんと付き合いのある料理関係者に限定して行われることになった。僕は料理業界にそれほど詳しいわけではないので、どんな方々が参加されるのか、わからない状態だったのだけれど、よく仕事を一緒にしている料理カメラマンがこんな風に話していた。
「今度、有元先生のところでやるでしょう? 私、参加させていただくんだけど、ほかの参加者が錚々たるメンバーだね」
「え? そうなの? 錚々たるがどんな感じかわからないんだけど……」
「いやぁ、もう、料理界の重鎮ばっかり。私は、もう、気配を消して静かにしてることにします」
なんかただならぬ会になるのだな、ということだけは覚悟ができた。参加者がどんな人であれ、別に料理をするスタンスが変わるわけではないのだけれど、料理業界の重鎮ばかりということであれば、まあまあマニアックな料理を作っても大丈夫なんだなと安心して準備することにした。
教室でデモンストレーションするのは、2品のみ。有元さんからは、「みんな食いしん坊ばかりだから、いろんな種類があったほうがいいわね」とのアドバイスだったので、インド料理を8品ほど盛合せすることにした。会は18時からなのだけれど、午前中は仕事と打ち合わせが入っていたから、午後一から仕込みに入る。アシスタントはいないから一人でやる。有元さんのスタジオで仕込めば、アシスタントの方々が手伝ってくれるのだけれど、各料理に使用するスパイス類は作りながらその場で決めていくから、すべてのスパイスをスタジオに持ち込む方が大変だ。
結局、13時から17時までの4時間をみっちりフル稼働して、8品×30人分の料理を仕込んだ。調理場は、完全に独り戦場状態だった。あんなに集中して短時間にたくさんの料理を仕込んだのは久しぶりだったかもしれない。テーマがインド料理でよかったと思った。インド料理は、他のカレーやスパイス料理に比べれば簡単な方だから。現場は、「お久しぶりです」な方々が何人かいらっしゃって、とても楽しかった。が、全員と挨拶を交わす余裕もなく、結局、「錚々たる」方々がどこにいらしたのかはわからずじまい……。食後のスイカとパインにチャットマサラをふりかけて食べた。おいしかった。


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