老舗カレー専門店「デリー」の田中社長とイベント「LOVE INDIA」の実行委員会・会長と僕の3人で食事をした。盛り上がった話題がある。ロンドンのモダンインディアンに代表されるこれからのインド料理を考えるうえで重要となるのは、「分解」と「プレゼンテーション」だ、ということ。
たとえば、サンバルという豆ベースの野菜カレーは、本来、ごった煮して生まれる料理だが、その要素を分解して調理し、たとえば5種類の味わいを持った料理を個別に作り、それぞれをスプーンにひとつずつ盛る。左端からひと口ずつ口に含んでいき、ゴクリとやったときにサンバルが完成する。
そんな風に未来のインド料理(およびカレー)はなっていくはずだ、と。
ならば僕たちは、あらゆるカレーを因数分解し、表現方法を探っていこうじゃないかと思ったわけである。
未刊/カレーの因数分解
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